劇団チョコレートケーキの日澤さん演出の音楽劇ということで興味を持って観劇。
主演の大原櫻子のことは、ミュージカル『わたしは真悟』を観るまで全く知らなかった。
歌手として、中高生(&おじさんたち)に人気なのかな?
イギリス北部の田舎町の話。
『リトル・ダンサー』や『ブラス!』などの映画が好きな僕には鉄板な設定。
しかし、映画版『リトヴォイ』は過去に観たものの、あんまり印象に残ってはおらず。
亡き父親の残した沢山のレコードを部屋に篭って聴く日々を過ごすLV(リトルヴォイス)。
ジュディ・ガーランドやビリー・ホリデイ、マリリン・モンロー、エディット・ピアフなどの
往年の歌手の歌声を聴き込んでいるLVはいつの間にか、様々な歌手そっくりの”歌マネ”が出来るようになっていた。
飲んだくれの母親が、ひょんなことから芸能プロモーターのレイを家に連れ込んだことから
LVと母親の生活は今までとは別の方向へと転がっていく。
まずこの作品の大きな見どころは、大原櫻子の歌唱力。
有名歌手の歌マネをしていることは、日本の観客には果たして伝わっているのかは謎だったのだが
それを払拭出来るぐらい大原櫻子の歌唱力が僕を納得させてくれた。
父親の死、母親からの精神的な虐待により殻の中に閉じこもっていたLVが
外の世界への扉の前に立つまでを描く作品。
レイの導きにより物まねショーは大成功を収めたかと思えば、
再びLVは自分の殻の中に閉じこもり、家が全焼し、母親と衝突して終わるという決して大団円とはいかない物語なのだが、
ラストシーンのLVは、人生の大きな扉の前に立ってドアノブに手をかけているのを感じられ、爽やかな気持ちで劇場を去ることが出来た。
舞台 『Little Voice(リトル・ヴォイス)』 The Rise and Fall of Little Voice
作:ジム・カートライト 演出:日澤雄介 企画制作:ホリプロ
出演:リトル・ヴォイス(LV)役~大原櫻子、マリー・ホフ(LVの母)役~安蘭けい、
ビリー役~山本涼介、セイディ役~池谷のぶえ、ミスター・ブー/ビリーの上司役~鳥山昌克、
レイ・セイ(マリーの恋人で芸能プロモーター)役~高橋和也
【東京公演】 天王洲・銀河劇場 2017年5月15日(月)~28日(日) 全17回(22日は休演)
料金:全席指定 10,800円
【富山公演】 富山県民会館・大ホール 2017年6月3日(土) 18時30分、4日(日) 13時00分 開演
料金:S席 10,800円 A席 7,560円
【福岡公演】 北九州ソレイユホール 2017年6月24日(土) 12時00分/17時00分 開演
料金:S席 9,800円 A席 7,800円
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